📈 オーストラリアにおける多剤併用の傾向
医療の進歩に伴い、多くの薬剤が処方されるようになり、特に高齢者においては多剤併用が一般的になっています。しかし、成人全体における多剤併用の傾向はどうなっているのでしょうか?本記事では、2013年から2024年までのオーストラリアにおける多剤併用の実態を探る研究について解説します。
📊 研究概要
本研究は、オーストラリアの成人を対象にした繰り返し断面研究であり、2013年から2024年までの多剤併用の有病率とその傾向を推定することを目的としています。オーストラリアの医薬品給付制度(PBS)に基づく処方記録を分析し、全国的に代表的な10%のサンプルを用いています。
🔍 方法
研究では、PBSに登録された成人の処方記録を分析しました。多剤併用は、5種類以上の薬を常用している状態を指し、さらに10種類以上の場合は「ハイパーポリファーマシー」と定義されます。年齢層は、成人(18-64歳)と高齢者(65歳以上)に分けられ、さらに若年成人(18-39歳)、中年(40-64歳)、初期高齢者(65-84歳)、後期高齢者(85歳以上)に細分化されました。
📈 主なポイント
| 年 | 多剤併用の有病率 (%) | ハイパーポリファーマシーの有病率 (%) | 男性の年平均パーセンテージ変化 (AAPC) | 女性の年平均パーセンテージ変化 (AAPC) |
|---|---|---|---|---|
| 2013 | 8.0 | データなし | データなし | データなし |
| 2024 | 9.2 | データなし | +1.0% | 安定 |
🧠 考察
研究結果によると、多剤併用の有病率は2013年の8.0%から2024年には9.2%に上昇しました。この傾向は特に中年以降の男性に顕著であり、女性は安定しているか、若年成人では増加が見られる一方で、初期高齢者では減少しています。これにより、男女間の処方の傾向が変化していることが示唆されます。
この変化は、医療の現場における処方の適切性を再評価する必要性を強調しています。特に、若年層や中年層における多剤併用の長期的な影響は不明であり、さらなる研究が必要です。
💡 実生活アドバイス
- 定期的に医師と相談し、必要な薬剤の見直しを行いましょう。
- 複数の医療機関で処方を受けている場合は、全ての薬剤を把握しておくことが重要です。
- 副作用や相互作用についても医師に確認し、理解を深めましょう。
- 健康管理のために、生活習慣を見直すことも大切です。
⚠️ 限界/課題
本研究にはいくつかの限界があります。まず、データはPBSに基づくものであり、全ての薬剤が含まれているわけではありません。また、自己申告による情報が不足しているため、実際の多剤併用の状況を完全には反映していない可能性があります。さらに、年齢層や性別による偏りがあるため、結果の一般化には注意が必要です。
まとめ
オーストラリアにおける多剤併用の傾向は、特に男性において顕著に増加しており、医療現場での処方の見直しが求められています。今後の研究により、若年層や中年層における多剤併用の影響が明らかになることが期待されます。
🔗 関連リンク集
参考文献
| 原題 | Australian Polypharmacy Trends Between 2013 and 2024: A Repeated Cross-Sectional Study in the Adult Population. |
|---|---|
| 掲載誌(年) | Drugs Aging (2026 Jan 11) |
| DOI | doi: 10.1007/s40266-025-01274-6 |
| PubMed URL | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41520050/ |
| PMID | 41520050 |
書誌情報
| DOI | 10.1007/s40266-025-01274-6 |
|---|---|
| PMID | 41520050 |
| PubMed URL | https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41520050/ |
| 発行年 | 2026 |
| 著者名 | Lee Georgie B, Etherton-Beer Christopher, Pasco Julie A, Almeida Osvaldo P, Kelty Erin, Preen David B, Sanfilippo Frank M, Page Amy T |
| 著者所属 | School of Health and Clinical Sciences, The University of Western Australia, Crawley, WA, Australia. georgie.lee@research.uwa.edu.au. / WA Centre for Health and Ageing, The University of Western Australia, Perth, WA, Australia. / Institute for Mental and Physical Health and Clinical Translation, Deakin University, Geelong, Victoria, Australia. / Institute for Health Research, University of Notre Dame, Perth, WA, Australia. / School of Population and Global Health, The University of Western Australia, Crawley, WA, Australia. / Centre for Optimisation of Medicines, The University of Western Australia, Crawley, WA, Australia. |
| 雑誌名 | Drugs & aging |